水封式真空ポンプ<SB>シリーズ

特長


油ではなく水により、真空シール、回転部の潤滑、摺動部の冷却をおこないます。このためこの水封式真空ポンプは、以下のような特長をもっております。
1. 水蒸気や水滴を含んだ気体の排気に最適です。
2. 2 段式ポンプのため、3×104Pa以下の低気圧で高性能を発揮します(SB-10型を除く)。
3. 低騒音でかつ振動の少ない設計です。
4. 回転により、吸・排気作用が連続的で、脈動が低減しています。
5. ポンプ内部での摩擦部分がありませんので、部品の故障が減少しました。
6. 従来のナッシュ形よりも 効率、到達圧力ともたいへん優れています。

主な用途例


[電子工業] ウエハの吸着・搬送、真空ピンセット
[化学工業] 溶剤回収、アルコール・油脂・香料・樹脂原料の蒸留
[医薬品工業] 医療器の消毒・滅菌、血液・微生物・医薬品の凍結乾燥
[食品工業] 真空包装、粉体の真空輸送
[繊維・製紙工業] 糸の蒸気セット、パルプ類の脱水
水封式真空ポンプ 水封式真空ポンププラン 水封式真空ポンププラン

構造・原理


水封式ポンプは、円形ケーシングと羽根車により本体を構成し、羽根車はケーシングと偏心した位置に取付けられています。ケーシング内に適当量封水を入れて羽根車を回転させますと、図のように、質量の大きい封水は、遠心力によってケーシング内壁に沿って同心のリング状になります。羽根車が回転することにより、この封水リングの内壁と羽根車の羽根によって囲まれた空間の容積が変化することを利用して、側壁または羽根車の内壁に設けられている吸・排気口を通して、吸入・圧縮・排気の作用を連続的に行います。さらに、高速回転により能率的に排気します。また封水は、吸気された気体が必ず排気されるように、シールの役目をしています。

仕様表


型 式 排気速度 到達圧力 電動機出力 電圧 回転数 吸気
口径
給水量 寸法 質量
(2×104Pa時)
L/min Pa kW V min-1 A(VF) L/min mm kg
50/60Hz 水温15℃ 空気 50/60Hz W D H
エゼクタ
SB-10 90/105 6.7×103 0.4(2P) *1 2900/3500 15 4 334 223 277 24
SB-25 370/450 2.3×103 8×102 1.5(2P) 200 2900/3500 25 6 780 438 494 50
SB-50 700/850 2.3×103 8×102 2.2(2P) 200 2900/3500 25 8 820 438 494 58
SB-100S 1250/1500 2.3×103 8×102 3.7(4P) 200 1450/1750 40 10 1031 605 610 120
SB-150S 2100/2500 2.3×103 8×102 5.5(4P) 200 1450/1750 50 12 1200 719 625 140
SB-200 2500/3000 2.3×103 8×102 7.5(4P) 200 1450/1750 50 16 1306 790 755 185
SB-300S 4600/5500 2.3×103 8×102 11(50Hz) 200 1450/1750 50 35 1638 895 877 350
15(60Hz)(4P)
SB-600 10000 2.3×103 8×102 30(4P) 200 1000 80 80 1552 1150 1221 700

*1:1φ100V/200V
*到達圧力の測定はマクラウドゲージによります。
*質量は電動機重量を含みません。

使用上の注意


1. ポンプの到達圧力及び排気速度は封水温度によって変化します。カタログ値は水温15℃での性能です。
2. 水温が10℃以下の場合、ポンプ本体の吸気口付近で氷結現象が発生し、能力低下する場合があります。

電動機仕様一覧


ポンプ型式  電源仕様  電動機仕様  定格電流値(A) サーマル
定格値(A)
電源接続* 特殊電動
機対応
出力(W) 外被構造 50Hz 60Hz
SB-10 AC100/200V単相 400 防滴保護型 1.9 1.7 ×
SB-25 AC200V三相 1500 全閉外扇型 6.2 6
SB-50 AC200V三相 2200 全閉外扇型 8.6 8.4
SB-100S AC200V三相 3700 全閉外扇型 14.8 14.2
SB-150S AC200V三相 5500 全閉外扇型 22 21
SB-200 AC200V三相 7500 全閉外扇型 29 28
SB-300S AC200V三相 11000 全閉外扇型 42.5 41
SB-300S AC200V三相 15000 全閉外扇型 56 54
SB-600 AC200V三相 30000 全閉外扇型 110 106

*①スイッチ+プラグ  ②スイッチ+コード  ③コードのみ  ④端子のみ

空気エゼクタ


水封式ポンプの吸入口に空気エゼクタを取付けて使用することにより、封液の蒸気圧以下の真空(8×102Pa) を得ることができます。また、空気エゼクタは大気導入によって駆動しますので、水封式ポンプの吸入口での圧力が8×103~1.3×104 Pa になります。そのためポンプの運転音は低下し、しかも駆動動力はほとんど変化しません。

空気エゼクタ plan_air
型式 寸法(mm) 吸気管 排気管 大気導入弁 質量
A B C D 口径 口径 口径 (kg)
AE-25 208 118 90 30 VF25 VG25 1/4B 3.6
AE-50 245 155 90 30 VF25 VG25 1/4B 3.8
AE-100II 312 202 110 30 VF50 VG40 3/8B 7
AE-150 382 272 110 30 VF50 VG50 3/8B 7.4
AE-200 336 236 100 40 VF50 VG50 1/2B 6
AE-300 450 340 110 45 VF50 VG50 3/4B 9
AE-600 595 475 120 70 VF80 VG80 1B 24

使用上のご注意


1.大容量の装置に使用し、とくに排気時間が問題になる場合にはバイパス回路を設けてください。

2.手動運転の場合、ポンプの吸気側圧力が5×103~7×103Paになったとき、大気導入弁を開いてください。

3.自動運転とする場合は、真空スイッチと大気導入用電磁弁を組み込んだ自動回路を設けてください。

4.吸入気体中の粉塵やミストがノズル・ディフューザー内部などに付着しますと性能が低下しますので、定期的に分解掃除してください。

5.エゼクタを作動させたとき、吸気側圧力がポンプ単独のときよりも悪化するときは、次の原因が考えられます。

空気エゼクタ

a. エゼクタの大気導入配管の抵抗による作動空気量不足。

b. エゼクタ内部の異物付着。

c. ポンプへの給水不足による封水温度上昇。

d. ポンプの摩耗、軸封部からの漏れなどによる性能低下。

水封式真空ポンプの封液を循環させる場合の使用例


1.大型貯液槽(プール)
気液分離槽から流出した封液を大型槽(プール)に入れ、自然空冷するものです。液面を大気に開放するため有害なガス、蒸気の出るものは不適当で、節水を目的とした小型ポンプ、とくに断続運転に有効です。

2.冷却塔( クーリングタワー)
気水分離槽から流出した封液を大型の貯液槽と併用して強制冷却するもので、送液ポンプが必要となります。有害なガスの排気については1.と同様の注意が必要です。封液が水で比較的大型のポンプに適しています。

3.ファンクーラー
封液がフィンチューブ内を通過する間に外部から強制空冷する方式で、循環回路を密閉形にできるため、有害物質の排気に適しています。ファンクーラーの構造上、循環量の多いものは不適当です。

4.水冷形熱交換器
多管式またはプレート形の熱交換器で封液を冷却するもので、回路を密閉形にできるため、3. と同様有害物質の排気に適し、最も用途の広い一般的な方法です。

1.大型貯液槽( プール)
大型貯液槽( プール)
2.冷却塔( クーリングタワー)
冷却塔( クーリングタワー)
3.ファンクーラー
ファンクーラー
4.水冷形熱交換器
水冷形熱交換器

オプション


真空配管部品 真空ゴムホース 真空トラップ
真空配管部品 真空ゴムホース 真空トラップ